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2012年9月9日日曜日

リウマチ因子と関節リウマチ発症リスク

コペンハーゲンのProspective cohort (BMJ 2012;345:e5244)
 1981-83年に血液検査を行い, 2010年までフォロー.
 初診時に関節リウマチ(-)の9712名(20-100歳)でリウマチ因子(RF)と関節リウマチ(RA)発症リスクを評価.

アウトカム;
 最終的にRAを発症したのは183名(187659 patient-year)
 BaselineのRF値は平均18IU/mLで, 年齢による差は無し.
RF高値はRA発症リスクとなり得る. 値は多ければ多いほど高リスク.
RF
10 HR
28 HR
25-50
6.0[2.1-17]
3.6[1.7-7.3]
50-100
14[6.7-28]
6.0[3.4-10]
>100
39[18-85]
26[15-46]



また, RF高値はRAのみならず, 他の膠原病発症リスクも上昇させる傾向にある(有意差は無し)

年齢, 性別, 喫煙の有無, RF値別に10年以内のRA発症率を評価すると,
 最も高リスクとなるのは50-69歳の喫煙女性で, RF>100IU/mLでは10年以内のRA発症率は30%を超える.

 反対に<25ならばリスクは非常に低いと言える.