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2012年12月19日水曜日

偽膜性腸炎(Clostridium difficile associated disease)予防に対する整腸剤 (Probiotics) (2013/8/8 Update)

Clostridium difficile腸炎 (CDAD; Clostridium difficile associated disease)の予防目的にProbioticsがよく使用される. そのMeta-analysisが出ました。


Ann Intern Med. 2012;157:878-888.

上記を調査した12 RCTsのMeta.

結論を言うと, Probioticsは有意に発症を予防し得る.
 CDAD RR 0.34[0.24-0.49], 
 NNTはCDADの発症率5%の群で見積もって、33[25-38]/1000



Sub-analysisでも全体的に予防効果は認められそうな印象。
副作用リスクはPlaceboと同等であり, 投与して害となることもあまりない薬剤.
リスクがある患者群では併用もよいかも。

ただし、NNTが33/1000であり、100人治療して3人予防できる程度のレベル。しかもその母集団の発症率が5%って、結構高い(気がする)。

抗生剤関連下痢症、CDADに対するProbioticsの効果を評価した大規模二重盲検化試験が発表されました(PLACIDE trial; 2013/8/8 Update).
そのStudyではProbioticによる双方の予防効果は認められませんでした。
こちらで記載しています。
整腸剤で抗生剤関連下痢症を予防する