ブログ内検索

2013年10月23日水曜日

敗血症性ショックに対するβ阻害薬


JAMA. 2013;310(16):1683-1691. 
敗血症性ショック患者のHRをβ阻害薬で80-94bpmに抑える意義を評価したPhase 2 trial.

敗血症性ショックで, NAを使用している154例のopen-label RCT.
 元々β阻害薬使用患者, 心不全患者(CI≤2.2, PAOP>18)は除外.
 Esmolol(ブレビブロック)を使用し, HR 80-94bpmでコントロールする群 
  vs 通常の治療のみの群に割り付け, 各パラメータを比較. 
 Esmololは25mg/hで開始し, 20分毎にDose調節を行う.
 敗血症はEGDTを行い, ステロイドは全例に使用.

母集団
アウトカム;
Esmololの使用量とNAの使用量
 Esmololの投与量は平均100mg/h程度.
 Esmolol使用してもNA必要量は特に変化しない, むしろ低下傾向となる.

血行動態パラメータの比較

 血行動態に特に両者で差はない.
 Esmolol群ではより補液量が少なくて済む傾向がある.

 また, 腎機能はEsmolol群で改善が早い傾向.

臨床的アウトカム

死亡リスクは低下する可能性.
しかし, Placeboで9割死亡という数字もかなり微妙...
 ただ, 敗血症の大半が肺炎や腹膜炎によるもの, と考えると高くても当然な気もするし...
再試がでるまでは飛びつきません。結果を注視していきましょう。