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2013年11月14日木曜日

採尿方法と培養の偽陽性

N Engl J Med 2013;369:1883-91.
18-49歳の女性で, 膀胱炎症状で来院した226名, 236回のエピソードにおいて, 尿道カテーテルにて採尿した後に, 自己排尿の中間尿を採取.
 カテーテル尿と中間尿の尿培養結果を比較. 比較できたのは202検体
 カテーテル尿と中間尿, 双方とも培養陽性となったのが70%であった.
カテーテル尿で陽性, 中間尿で陰性となった例はほぼ無く,
中間尿のみで陽性となった例が8%. → Contaminationの可能性
 特にGram陽性菌でその傾向が強い. (S. saprophyticusを除く)
 腸球菌は20例で検出され, 内18例がコンタミの可能性, 
 GBSは25例で検出され, 内23例がコンタミの可能性.
 S. saprophyticusは偽陽性は無し.

中間尿における菌種と定量による原因菌の感度, 特異度
 E coliはどの量でもと疑わしいが, 腸球菌とGBSはどの量でもPPVは低い.
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膀胱炎において, 外来でグラム染色をするとたまにGPCが混ざっていることがあり,
その場合抗生剤選択に迷うことがある.

GPC clusterならば腐性ブドウ球菌として治療するが、
GPC chainの場合に腸球菌カバーが必要かどうか, 
 具体的には第一世代セフェムでよいか、アミノペニシリンにするか, という点で迷うことがあるが, 基本的に無視しても大丈夫ということか.