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2013年11月15日金曜日

糖尿病性腎症による尿中蛋白の量

Am J Kidney Dis 54:840-849

Irbesartan in Diabetic Nephropathy Trialにおいて, タンパク尿の程度, ネフローゼ症候群の頻度を評価.
 Studyは2型DMで, HT(+), 尿中蛋白 >0.9g/d, Cre 1.0-3.0mg/dLのN=1715を対象としたRCT(Irbesartan vs Placebo)
 1608名で尿中蛋白を評価し, 1467名でネフローゼ症候群の症状, 所見の有無が評価可能であった.

尿中タンパク量の分布;
 44%で尿中蛋白量3.5g/dを超える

また, 尿中タンパク量 3.5g/dは尿中アルブミン量 2.2g/dに相当する

Cre 1-3mg/dL, 尿中タンパク量>0.9g/dの群では,
実に半数がネフローゼ領域のタンパク尿を呈する.

正直 実際の印象よりも多かった.

ちなみに, ネフローゼ領域の尿中タンパク量の存在を示唆する所見は以下の通り,

ただし, 2型糖尿病533例の腎生検にて, その3.7%で微小変化群が認められた報告もあり, 治療可能な原因がある可能性もあることに注意すべき. The Scientific World JOURNAL (2005) 5, 828–833